
「User’s Voice」では、AFJの製品を使って設計をする人、施工をする人、そこで暮らす人たちにフォーカスして、なぜ選ばれたのか、どのように使用されたか、またそこで生活された感想などをご紹介しています。
User’s Voice インタビュー:株式会社オカムラホーム「Kicocochi-ie.lab」
今回は、千葉県を中心にオリジナルデザインの注文住宅ブランド「Kicocochi-ie.lab(木ここち家ラボ)」を展開されている株式会社オカムラホーム様 にお話を伺いました。
土間とリビングがつながるプランや、内外をシームレスにつなぐモルタルの床など、「木ここちらしい」空間づくりの裏側について、じっくりとお聞きします。
まずは、御社の成り立ちから教えていただけますか?
当社は、建築・不動産業を基盤として創業し、地域に密着した住まいづくりに取り組んでまいりました。
その中で、より高い専門性と品質を追求するために、注文住宅専門店『Kicocochi-ie.lab(木ここち家ラボ)』を立ち上げ、お客様一人ひとりの想いに寄り添う家づくりを本格的に展開する体制を整えてきました。
おかげさまで、木ここち家ラボは本年で10周年を迎えることができました。
木ここち家ラボ立ち上げ前後で、家づくりの方向性は変わりましたか?

大きな転換点になりました。
立ち上げ前は、住宅展示場で一般的に見られる“標準的な間取り”が中心でしたが、ブランド創設後は
- 大手ハウスメーカーとの差別化
- オリジナルデザインへの強いこだわり
を明確に打ち出し、建売的な住宅とは一線を画すスタイルへと
進化しました。
一棟ごとに丁寧に向き合い、その家ならではの価値を創り出す
ことが木ここち家ラボの根本的な姿勢となっています。
今回、写真を拝見していると、“土間”の活用がとても印象的です。土間とリビングがつながるプランは、いつ頃から取り入れ始めたのでしょうか?

約7年前、玄関から土間、そしてリビング・キッチンまでがつながる“カフェのような住まい”を提案したことがきっかけです。 その住宅では、お子さまが土間〜リビング〜ワークスペースを自由に走り回り、玄関越しに「ただいま」「おかえり」が交わせる距離感が非常に好評でした。
この経験を通じて、土間を生活空間として積極的に取り入れる発想が『木ここちらしさ』のひとつとして定着しました。
現在の木ここち家ラボさんのテイストを、一言で表すとどんなイメージでしょう。
“シンプルでノイズレス”。 これは木ここち家ラボの住宅全体に共通するキーワードです。
設計担当ごとに表現の幅は持たせつつも、 余計な装飾をそぎ落とし、暮らす人の感性や動線が心地よく整う空間 を何より大切にしています。
その中でも、目地のないモルタル床は、私たちが求める“静かな美しさ”を象徴する素材だと感じています。
モルタルを使った床仕上げは、どのような点で評価されていますか?
一枚の面として空間がすっとつながる“視覚的な広がり”が最大の魅力です。
タイルのように目地がリズムとして現れないため、よりミニマルで洗練された印象を演出できます。
また、屋内外を一体的にデザインするプランが増えていることもあり、室内の土間からテラスや庭へと連続する空間構成との相性が抜群です。
屋内と屋外の境界が、いい意味で曖昧になってきている印象ですね。

まさにその通りで、玄関から土間、さらに庭やテラスへと自然に視線と動線がつながり、そのままアウトドアリビングのように活用できる点が大きな特徴です。
空間が連続していることで「実際より広く感じる」「生活動線がとても良い」といったお声を多くいただいています。
また、ワンちゃんとお庭で遊んだあと、土間からそのままリビングへ戻れるなど、内外がシームレスにつながることで、暮らしの自由度が高まる使い方 をされるお客様も非常に多いです。
モルタルの色についてですが、実際に選ばれるのはどんな色味が多いですか?

もっとも選ばれるのは クリア・ホワイト・アイボリーの明るい系統 です。
弊社オリジナルの床材(ホワイトオーク・PCメープル)と調和しやすく、外観の色とも合わせやすいことから、
幅広いお客様に好まれています。 “軽やかで透明感のある空間”を望まれる方が多いことも背景にあります。
濃いブラウン系を採用したこともありますか?
はい。グレイッシュブラウンやミッドブラウンを試したケースもあります。 ただ、空間の印象がやや強く出る場合もあり、“柔らかく明るい色味が最も調和する“という結論に至りました。
施工や使い心地の面で、「ここは少し難しかった」という点はありますか?
唯一挙げるとすれば「滑りやすさ」です。 実際に転倒されたお客様もいらっしゃり、安全性とデザイン性の両立は引き続き向き合うべき課題と考えています。
屋外と屋内で仕上げを微妙に変える、ノンスリップの効かせ方を調整するなど、最適なバランスを模索しながら改善を続けています。
印象に残っている事例があれば、ぜひ教えてください。
モルタルの“フラットで美しい伸び”を最大限に活かした住まいが特に印象深いです。
社内コンペで選ばれたプランにビールサーバーの設置案が盛り込まれており、 そのアイデアをもとに、空間全体のデザインと調和する形で実際に採用しました。 モルタルの床にガラス戸棚やカウンターが映え、どこか海外のキッチンを思わせる雰囲気に仕上がり、 “遊び心と上質さ”が同居した印象的な空間となりました。
今回のインタビューを通して、Kicocochi-ie.lab(木ここち家ラボ)さんの家づくりは、
- 工務店発の実直さをベースにしつつ
- ハウスメーカーとは違う“オリジナルデザイン”に注力し
- 土間やモルタルを活かして、内外をシームレスにつなぐ
- そこに「シンプルでノイズレス」という今らしい美意識を重ねる
というスタイルで進化してきたことが、とてもよく伝わってきました。
「暮らしやすさ × デザイン性 × その家ならではの物語」
そのバランスを大切にしている姿勢が、木ここち家ラボさんの一棟一棟に現れているように感じます。
会社情報
会社名 :株式会社オカムラホーム(注文住宅ブランド
「Kicocochi-ie.lab」(木ここち家ラボ))
会社種別 :建設・不動産全般
URL :https://www.kicocochi.com/
Instagram:https://www.instagram.com/kicocochiielabo/
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