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コンクリートの壁や床に見られる、細いヘアクラック。気づかないうちに進行していることもあり、放置すると建物の耐久性に影響を与える可能性があります。
「自分で補修したいけど、何を使えばいいかわからない」
そんな疑問をお持ちの方もいるのではないでしょうか。この記事では、プロが現場で使用するコンクリートクラック補修剤「クラックフィラー」に焦点を当て解説します。適切な補修を行うことで、建物を長く守りましょう。
まず知っておきたい「ヘアクラック」の基礎知識
コンクリートの建物や構造物に見られるひび割れは多種多様ですが、その中でも特に初期段階で発生しやすいのが「ヘアクラック」です。その名の通り、まるで髪の毛のように細く、肉眼では見過ごしてしまいそうなほどの微細なひび割れを指します。見た目には軽微に思えるかもしれませんが、放置することで深刻な問題へと発展する可能性があります。
ここからは、なぜヘアクラックが発生するのか、その具体的な原因や、放置した場合の長期的なリスクについて詳しく掘り下げていきます。まずは、このヘアクラックの基本的な知識から見ていきましょう。
ヘアクラックとは?幅0.3mm以下の微細なひび割れのこと
国土交通省が定める基準では、「ヘアクラック」とは幅0.3mm以下、深さ4mm以下の微細なひび割れの総称とされています。
これは、建物の構造自体に直ちに影響を与える「構造クラック」とは異なります。構造クラックは一般的に幅0.3mmを超えるひび割れを指し、建物の安全性に大きく関わるものです。一方、ヘアクラックは、コンクリートやモルタルの表面に発生する比較的軽微なひび割れで、外壁や基礎、ベランダの床など、コンクリートが使用されている様々な場所で見られます。
【プロ仕様】AFJ株式会社のクラックフィラー
コンクリートのヘアクラックを自分で補修したいとお考えの方にとって、信頼できる製品選びは重要です。本記事では、AFJ株式会社(旧アシュフォードジャパン株式会社)が開発した「クラックフィラー」をご紹介します。
クラックフィラー | ひび割れ補修材(コンクリート・モルタル用 )
クラックフィラーは超微粒子セメントのみを主成分としており、流動性に優れているため、0.2mmから2.0mm幅の微細なひび割れの奥深くまでしっかりと充填できます。この製品を使用すれば、流し込んで削り取るだけで、ヘアクラックの進行を効果的に抑制し、建物の美観を回復させることが可能です。次のセクションでは、クラックフィラーの具体的な使用方法を詳しく解説します。
簡単に誰でもできる補修方法
AFJ株式会社のクラックフィラーを使ったコンクリートの補修は、特別な技術や専門的な工具がなくても、どなたでも手軽に行えるのが大きな魅力です。必要な道具は、ひび割れ内部を清掃するブラシと、補修材を平らにならすヘラ(スクレーパー)程度で、これらはホームセンターで手軽に入手可能です。
具体的な補修手順は以下の通りです。
- 清掃: まず、ブラシなどで、ひび割れ内部のゴミ、ホコリ、劣化しているコンクリート片などを丁寧に取り除きます。この作業を丁寧に行うと、補修材の密着性が向上します。
- 湿潤: 補修箇所の乾燥を防ぎ、クラックフィラーのなじみを良くするため、ひび割れ部分を水で十分に濡らします。
- 充填: チューブタイプのクラックフィラーをひび割れに沿って直接注入します。超微粒子セメントを主成分とするため、0.2mmから2.0mm幅の微細なひび割れにも奥までしっかりと浸透します。Vカットでクラックを広げる必要はありません。
- 仕上げ: 注入後、付属のヘラやスクレーパーで表面を平らにならし、余分な補修材を取り除いて仕上げます。
作業後、約2~3時間で硬化が始まり、約5時間後には乾燥が完了します。安全かつ確実に作業を進めるためにも晴れた日を選び、手袋を着用するなど基本的な安全対策を講じて実施しましょう。
補修後はAFJの水性塗料でデザイン性も
クラックフィラーでヘアクラックを目立たす補修した後に、さらに手を加えることでより美観を向上させることも可能です。コンクリートへ塗布する塗料を上から塗ることで、補修跡を隠したり、逆にその補修跡を活かして美観を整えることができます。
AFJ株式会社は、クラックフィラーを製造・販売をしており、コンクリートに特化したさまざまな水性塗料も開発しています。例えば、「アクアカラー」や「ペイントクリート彩」といった水性コンクリートステイン塗料をはじめ、防塵や簡易防水の機能を持つ製品、さらにコンクリート調からメタリックカラーまで幅広いラインナップを展開しています。クラックフィラーで補修した箇所にAFJの水性塗料を使用すれば、製品の相性を心配することなく統一感のある美しい仕上がりを実現できます。
まとめ:ヘアクラックは早期発見・早期補修が重要
コンクリートに発生するヘアクラックは、一見するとごく軽微なひび割れに映るかもしれません。しかし、本記事で解説した通り、これを放置すると以下のような見過ごせないリスクにつながる可能性があります。
- 建物の耐久性低下
- 内部鉄筋の腐食
- ひび割れの拡大
- 不動産としての資産価値低下
幸いにも、幅0.3mm以下の初期段階のヘアクラックであれば、専門知識がなくてもご自身で効果的に補修できます。特にAFJ株式会社の「クラックフィラー」は、プロの現場でも採用される高い浸透性と耐久性を持ちながら、流し込んで削るだけの簡単な手順でDIYでの補修を可能にします。この製品を適切に活用すれば、手軽にヘアクラックの進行を抑制し、建物の美観と初期の健全性を回復させられるでしょう。補修後はAFJの水性塗料を組み合わせることで、より自然で美しい仕上がりが期待できます。
コンクリートのヘアクラックは、大切な建物の寿命を大きく左右するサインです。その兆候を見逃さず早期に発見し、適切な方法で補修を行うことが、建物を長く健全に保つための鍵となります。本記事でご紹介した情報を参考に、ご自身の建物の状態を定期的に確認し、必要に応じて早めの対策を講じることを強くお勧めいたします。